登記申請書、遺産分割協議書の書き方、書式ガイド

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法務局 登記申請書とは

登記申請書は、不動産に関わる情報、例えば建物や土地を購入したり、会社設立した場合などに必要となる手続きです。

例えば、自宅を引っ越したりすると役所に転入届や転出届けを出しますが、これと同様に不動産についても情報を更新するための手続きが必要となるということになります。

登記申請書が必要となる時

  • 新たに不動産となる建物や土地を購入した
  • 親族などから土地を相続した
  • 所有している店舗の登記名義人が結婚して名前が変わった
  • 住宅ローンを完済した
  • 会社を設立した、
  • 会社が移転した

法人登記、不動産登記申請書と書き方

法人登記と不動産登記はそれぞれ内容が異なりますが、どちらも申請手続は、法務局で取り扱っています。法人登記は株式会社・持分会社・社団または財団法人、特定非営利活動法人などのその他の法人の区別によって、内容はそれぞれ異なります。一般に申請手続が必要になってくるのは、設立や役員などの登記事項の変更、解散の場合が該当します。それぞれ法務局の公式ホームページに記載例などが掲示されていますので参考にできます。
法務局ホームページ:http://houmukyoku.moj.go.jp/

また不動産登記に関しても、同様に所有権の保存または移転、地目変更や分合筆、登記人の住所氏名の変更、抵当権などのその他の権利の設定および抹消などの際に申請手続が必要となってきます。これらの様式や記載例についてもホームページのなかに掲示されていますので、具体的なケースに合わせて処理します。なおわからない場合には事前予約制で窓口相談も受け付けられていますので、こうした機会を活用することも可能です。

1.相続登記申請書の書き方

※登記申請書は、原則として不動産ごとに作成することとされています。  不動産をまとめて1つの申請書で申請したいという場合であっても一定の要件を満たす必要がでてくるので注意が必要です。

①登記の目的
例:所有権の変更、所有権の一部移転など

②原因とその日付
例:被相続人が死亡した場合、亡くなった日を相続が開始した日として、「平成XX年○月△日相続」と記載

③相続人
物件を相続する方の住所と氏名が必要です。記載の省略はしないように正確に記載しましょう(住民票の住所と一致していることが必須)

④添付書類
相続が発生したこと、相続人が誰になるのかといったことを証明する書類を指します。

⑤住所証明情報
相続人の住民票を指します。

⑥固定資産税
固定資産税評価証明書を添付します。ただし添付書類の欄に「固定資産税評価証明書」 と記載する必要はありません。これは法律で添付するよう決められているわけではないけれども 実務上は、添付する慣行になっていることが理由となります。

また、納税通知書の課税明細書等がある場合、固定資産評価証明書の代わりにすることができるケースもあります。 場合によっては、法務局が固定資産評価額をまとめて把握していることで添付自体が不要なこともありますので、詳細は、管轄の法務局へ確認しましょう。

⑦登録免許税
※登録免許税は、登記申請時に納付します。一般的には、収入印紙で納めます。
※申請書の用紙は、A4の白紙、パソコンで作成しても手書きでも大丈夫です。

⑧郵送で申請する場合
郵送で申請する場合は、「申請人の住所へ送付の方法により登記識別情報通知書の交付を希望します。」 と記載しましょう。この記載がない場合、郵送での返却がされないため、法務局へ完了後の書類を受取に行く必要が生じます。

⑨申請年月日と申請する法務局
登記申請書を提出する日と、提出する法務局を記載します。  郵送で申請する場合は、発送をする日を記載します

⑩不動産の表示
不動産情報を記載します。登記事項証明書に記載される「不動産番号」がわかれば、住所等のその他の記載事項を省略することが可能となります。

訂正方法

訂正箇所に二本線を引き、隣に正しい字を記載します。そこに、直接訂正印を押印するか、申請書の上部余白に押印し「何字訂正(または削除・加入)」と記載。

 

法務局遺産分割協議書の書式と書き方

不動産を相続した際に、亡くなった人の名義から新たな所有者となった人の名義に変更するためには、法務局に対して所有権移転登記を申請する必要があります。この手続には申請書そのものとともに、事実関係を証明する書類として遺産分割協議書を添付することになっています。

遺産分割協議書の様式は、法務局の公式ホームページのなかに記載例とともに掲示されていますので、これらを参考にしつつ、実態に合わせて作成します。
法務局ホームページ:http://houmukyoku.moj.go.jp/

基本的には協議をした事実および日付、被相続人の住所氏名、協議の結果を記載するとともに、相続人全員の住所氏名と記名捺印がなければなりません。

捺印する場合は実印を必要とし、印鑑登録証明書を別に添付します。また相続対象となっている不動産についても、土地の場合は所在と地番・地目・地積、建物の場合は所在・家屋番号・種類・構造・床面積が明確に記載されていて、あやまりがないように特定ができることが不可欠です。

 

法務局遺産分割協議書の書き方

※遺産分割協議書には書式・紙質の指定はありませんが、専門家が起案する場合には、契約書と同じようなA4又はA3の大きさで起案されることが一般的です。

 

1.タイトル

「遺産分割協議書」とすることが一般的です。

 

2.被相続人情報

不動産の所有権移転登記申請を行う場合や預金名義の変更のために金融機関に提出するケースもでてきますが、この欄が正しくないと受付されないこともあるので注意しましょう。

・被相続人指名

住民票の記載どおりの氏名を記載

・相続開始年月日

除斥謄本に掲載されている者と遺産分割の対象となっている被相続人との同一性を示すものがこの相続開始年月日になり、登記申請の際に確認される項目となります。

ちなみに相続開始年月日から10ヶ月が相続税の申告期限とされます。

・被相続人の最後の所在地

住民票の記載通り正確に記載が必要ですが、最後の住所と登記簿上の住所が異なる時は、別途固定資産税評価証明書などで同一性を説明する資料として補完する必要がでてきます。

・被相続人の最後の本籍地

戸籍謄本に記載されている人の財産について遺産分割が行われたことを示す情報となるので記載してください

 

3.遺産分割宣言

戸籍謄本の取得

相続人を確定するために被相続人が生まれてからなくなるまでの戸籍謄本の取得が必要です。その上で相続人を確定していく流れとなります。相続手続き開始のために必要ということを役所の窓口でいえば、通常、戸籍謄本一式を用意してくれます。なお、被相続人が本籍地を変えている場合については、以前の本籍地の役所で戸籍謄本を取得しなければなりません。
相続人の確定は、戸籍謄本の正確に読めなければならないので、問題が発生しないよう弁護士などに任せることが一般的といわれています。

 

4.具体的な財産の帰属

誰がどのような財産を取得したかを明確にし、登記申請を行えるようにするために必要な欄です。

ここでの書き方は「誰がどのような財産を取得する」といった文言になるのが一般的です。

このあたりも弁護士などの専門家のアドバイスがある方が不明瞭になる可能性を避けられるでしょう。

 

構成

相続人毎に取得した財産を書くことが一般的といわれています。

例としては、以下のような記載になります。順序としては、物件目録の順番による事が多いでしょう。

1山田太郎は、以下の財産を取得した。

1)不動産

2)車両

3)現金・預金

 

代償分割

代償分割とは、ある相続人が宅地等の相続財産をすべて取得する代わりに他の相続人に対して、その相続人のその宅地に相応する相続分に相当する金銭を支払う分割方法をさします。

代償分割が行われた場合の遺産分割協議書の記載例:
「山田花子及び山田太郎は、山田ポン太に対し、第1項及び第2項の『遺産を取得する代償として』金700万円を本協議書作成の後、速やかに支払う。」

ポイントとしては、単に「金700万円を支払う」といった記載ではなく「遺産を取得する代償として」といった文言をいれることが必要です。

 

5.「分割後に発覚した財産の帰属」


この条項がない場合で、遺産分割協議後に相続財産が発覚した場合には、未分割財産となります。つまり法定相続分で案分されます。
現金であれば、分割ができますが、不動産の場合、処分しようとすると再分割の必要がでてくるので、この条項をいれておき、再分割の手間を省くようにします。

 

6.遺産分割協議書の成立日時、共同相続人の署名押印

成立日時
通常は、最後に署名押印が完了した時点です。ただしの日付は、相続税を払いすぎたとき還付を受けるために行う相続税法上の更正の請求の起算点となるといわれていますのでご留意ください。

署名押印欄

相続人の署名は、手書きで署名を行うことが多いですが、パソコンや代筆、ゴム印など自署以外による記名でも問題はありません。
また押印についても、実印でなくても大丈夫です。ただし、相続税の申告が必要な場合には、遺産分割協議書の提出が求められるところ、その遺産分割協議書には相続税の申告書と同じように自署と実印が求められますのでご注意ください。

割り印・捨印について

産分割協議書の作成が複数になる場合には、いわゆる割印は必要です。遺産分割協議書の上部をずらし、他の遺産分割協議書を重ねて印鑑を押すようにします。この割り印は、通常署名押印で用いた印鑑を使用します

また、遺産分割協議書に訂正が発生すると、遺産分割協議書に署名押印したすべての相続人の押印が必要となりますが、手間になりますので予め、捨印をいれておきます。具体的には、遺産分割協議の冒頭の余白欄にすべての署名押印者の押印を押しておくことになります。

 

7.財産目録

不動産

土地は、登記簿の甲欄のとおりにそのまま記載します。

① 所 在 ○市○○町○丁目
② 地 番 33番
③ 地 目 宅地
④ 地 積 199・83平方メートル

建物

建物も土地と同じように登記簿のとおりにそのまま記載します。

① 所 在 ○市○○町○丁目
② 家屋番号 33番
③ 種 類 宅地
④ 構 造 鉄筋コンクリート造3階建

⑤床面積 1階 55・00平方メートル 2階 15・55平方メートル 3階 50・33平方メートル

 

8.現金預金

現金

遺産分割時の現金額を記載します。

預貯金

遺産分割時の額を記載します。1.銀行名 2.支店名 3.口座種別(普通預金等)4.口座番号

※郵便貯金の場合は、1.ゆうちょ銀行 2.種別(通常貯金等)3.記号 4.番号

車両

自動車登録番号と車体番号で特定するので、車検証を確認し、これらを記載します。ただし軽自動車の場合には車両番号になります。

 

9.添付書類

戸籍謄本

被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本が必要です。本籍変更している場合には、変更前の役所で申請が必要です。除籍謄本も必要です。

相続人全員の戸籍謄本が必要です

住民票

被相続人の住民票の除票が必要です。

相続人全員の住民票も必要です。

印鑑証明書

登記申請は実印で押印しますが、そのために相続者全員の印鑑証明書が必要となります。

その他添付書類について

登記申請で法務局に相続人の関係図を提出した場合、調査終了後には、提出した戸籍謄本・除籍謄本は返還されます。これらは金融機関にも提出する必要がある書類ですので、再取得の手間、費用を考慮し、登記申請をする時に提出しておくほうがよいでしょう。

 

公図とは?

公図とは土地の形状や地番、隣接する状況などを明らかにする図面のことで、所在する地域を管轄している法務局や市町村役場に備え付けられています。もともと公図は明治時代にわが国が近代化する過程で行われた地租改正の際に、現地を調査したときの図面をもとに作成されたものです。

平板測量などの当時の技術をもって作成されたことから、必ずしも精度としては正確なものではなく、隣接する地域の図面が接続していなかったりすることも稀ではありません。また明治時代にあった道路や水路がその後に埋め立てられたり消滅していたりして、現況との間に大きな食い違いを生じていることもあります。

これに対して最新の技術を駆使して地籍調査などを実施した上で作成した図面は、地図と呼ばれており、同様に法務局に備え付けられています。ただし法律上は地図と公図に厳密な区別があるにせよ、慣用的にはどちらも公図と呼ばれていることもあります。

 

公図は法務局で閲覧と取得ができます

法務局に備え付けられている公図または地図は、誰でも申請をすれば閲覧することが可能です。この場合ですが、法務局の窓口にある申請書の様式に該当する地名と地番、申請者の住所氏名などを記載した上で、所定の手数料を支払うことになります。

公用の場合には手数料が無料になることもあります。公図のことを地図に準ずる図面と呼ぶことがありますが、これは法律上の呼称であって、意味としては公図と同じです。また単に閲覧するだけではなく、コピーを取得したい場合には、地図の写しの交付申請を行います。

この手続も閲覧のときと同様で、基本的には申請書様式のなかの閲覧と写しの交付のどちらの欄にチェックを入れるかだけの違いと考えても差し支えはありません。取得の場合も所定の手数料の支払いが必要になります。いずれの場合も手数料は所定の金額分の収入印紙を貼って納付します。

 

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